コロナショック時に上昇した銘柄の行方 経済再開で逆風を浴びた銘柄の買い戻しに注目

今回は、コロナショックからの経済再開を見越し、どういった銘柄に資金がシフトする可能性があるのかを解説していきたいと思います。 目次 コロナショック時に上昇した銘柄 日本株式市場では 出遅れ銘柄の動向に注目 日経平均を下回るパフォーマンスを示している銘柄 売買のタイミングに十分注意 コロナショック時に上昇した銘柄 コロナショック時に上昇した銘柄は、バイオテクノロジーや生活必需品、テレワークやゲームなどのコロナ関連銘柄です。 新興市場であるマザーズやジャスダック、東証2部のパフォーマンスはTOPIXを上回り、思惑的に買われたバイオ関連銘柄を中心に上昇をけん引しました。 特に、マザーズ市場の上昇率が最も高く、売買代金で見ると市場全体の7割弱を上位10社が占めるなど数銘柄の急騰により過熱気味に指数は上昇に転じました。 また、米国株式市場のハイテク関連銘柄の上昇が世界全体の相場をけん引する形で上昇を続けており、ハイテク企業で構成されているNASDAQ指数は、コロナショック前の水準まで回復しています。 企業のIT化が今後加速的に進むとの思惑から、クラウドや半導体関連銘柄に資金が流入しています。 日本株式市場では レーザーテックなどの銘柄の上昇が目立ち市場が急落する中、上昇し続けました。 また、企業のテレワークの推進によりオフィス解約の流れ、郊外の住宅販売の上昇が続いていることから、いまだに多くの投資家から注目されています。 巣ごもり消費では、ゲーム関連銘柄の資金流入が続き、任天堂が販売する「任天堂スイッチ」の需要は急増し、同社が手掛ける「どうぶつの森」の世界的な人気が続いています。 【コロナ関連銘柄一例】 出遅れ銘柄の動向に注目 バイオ関連銘柄、ハイテク株を中心に市場は急落からのV字回復に転じ、元に戻るまでに数年かかると言われていた株式市場には早くも期待に満ちつつあります。 これにより、経済再開の指針が示されたことで、資産のリバランスが起こる可能性があります。 それが、コロナショックにより逆風を浴びた銘柄群です。 世界的な緊急事態宣言の発令により、コロナ関連銘柄であるテレワーク、ゲーム、生活必需品、バイオ関連銘柄が上昇に転じ一時高値を付ける局面がありました。 しかし、米ギリアドサイエンス社が製造するエボラ治療薬レムデシビルの承認に向けた米国政府の動向、世界的な協調緩和による財政出動、一部地域の感染拡大ペースのピークアウトが確認されたことで、コロナ関連銘柄は調整局面に入りつつあります。 また、原油先物価格の不安定な値動きがOPEC+の協調減産により落ち着きを取り戻しつつあることが、全体相場の回復要因となっています。 そういった中、いまだに上昇を続けるのが、クラウドや半導体といったハイテク関連銘柄の値動きであり、米NASDAQ指数の上昇はいまだにその勢いを衰えることがありません。 しかし、コロナショックからの業績の回復には依然として時間がかかり、いまだにその影響が収まっていない中で上昇を続けていることには違和感を持たなければなりません。 日経平均を下回るパフォーマンスを示している銘柄 重要になってくるのが、緊急事態宣言緩和以降に上昇に転じる可能性がある銘柄を慎重に選別することです。 特に注目すべきは、コロナショックにより多大な影響を受けた出遅れ銘柄の値動きです。 …

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育児世代におすすめ! 生活応援「株主優待券」をもらえる「5万円で買える銘柄」3選

「特別給付定額金をいただいたけど、何に使おうか」と迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 特に子供のいるご家庭の方はまとまった金額なので、一部は貯金に回したいと考えているかもしれません。 そこで、この機に投資を始めてみるのはいかがでしょうか。 貯金をしているだけではもらえない配当金と株主優待が手に入ります。 今回は、特別定額給付金の範囲である5万円以内で買える育児世代の生活に役立つ株主優待を紹介します。 目次 1. コシダカホールディングス 銘柄情報 2. タカラレーベン 銘柄情報 3. ヤマダ電機 銘柄情報 業績悪化による株主優待廃止・減配に注意 1. コシダカホールディングス 3月から休校が続いて、子供と毎日ずっと過ごすことに疲れていませんか。 家の外で遊びたくてしょうがない子供に「今は仕事だからごめんね」と断る在宅勤務のお父さん、家の中がおもちゃで散らかり、毎日のように片付けに追われるお母さんもお疲れさまです。 こうした自粛生活も緊急事態宣言の全面解除とともに終わりを迎え、徐々に普通の生活が戻ってくることでしょう。 そこでおすすめなのが、カラオケの「コシダカ」です。「まねきねこ」というカラオケを運営している企業です。 コシダカの株主優待を得るには、8月の権利月最終日(2020年は8月27日)に株を保有している必要があります。 実際に手元に株主優待品が届くのが12月頃になりますので、コロナ対策がなされた後のカラオケということで安心感もあります。 コシダカを育児世代向けにおすすめする理由の1つに「キッズルーム」があります。 キッズルームには子供が遊べるスペースが完備され、さらにタンバリンやマラカスなどのおもちゃもあります。 キッズルームは数に限りがあるので、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。 お近くの店舗にキッズルームがあるか確かめたい時は、カラオケまねきねこの店舗情報・料金ページからご確認ください。 銘柄情報 ≪画像元:コシダカホールディングス「株主優待(pdf)」≫ …

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「ナンピン」はやり方次第でリスク回避に役立つ 2つの理由を解説

以前の記事では、適切なタイミングで比率を守ってナンピンすることによって、ナンピン特有のリスクを避けられることを解説しました。 【関連記事】:「ナンピン」は適切なタイミングと比率を知ると、強い戦略となる ナンピンし、平均取得価格を有利にしておけば、その後の売買でも有利な状況が続き、売買全体でのリスクを避けることにつながります。 ナンピンが強い戦略になり得る、その理由を2つ解説します。 目次 【理由1】平均取得価格が不利になりにくい 【理由2】相場の急変によるリスクを受けにくい 底値圏のナンピンはメリットも多い 【理由1】平均取得価格が不利になりにくい 底値圏でうまく買えて、その後上昇トレンドに入った際には、押し目でさらに買い増しをし、利益を伸ばしていくことを考えます。 この時、底値圏でナンピンしておくかどうかによって、買い増しのリスクが大きく変わります。 上昇トレンドの最中に買い増しをすると、底値圏より高い株価で買うため、平均取得価格は上がってしまいます。 もし、底値圏でナンピンしておらず、安い株価での買い株数が少なければ、上昇にともなう買い増しによって平均取得価格も上がりやすくなり、買い増しのたびに平均取得株価が現在の株価に容易に近づいていきます。 しかし、底値圏でのナンピンによって、安い株価で多くの株を買っておけば、買い増しによる平均取得価格の上昇が抑えられます。 できるだけ安い価格で少しずつ買い増していけば、平均取得価格を現在の株価よりも大幅に安い価格で維持できます。 【理由2】相場の急変によるリスクを受けにくい 買い増しによって、平均取得価格が現在の株価に近くなっているポジションでは、相場急変の際に損失を被るリスクが高まります。 特に、コロナショックのような暴落が起きた場合には、現在の株価が平均取得価格を割り込む可能性が高いため、相場の急変に非常に弱いポジションといえます。 一方、底値圏でナンピンしておき、買い増しによる平均取得価格の上昇を抑えておけば、株価が大きく下落したとしても、平均取得価格を割り込むまでに大きな余地があります。 このため、損失を被るリスクは小さく、早急に利確すれば大きな利益も期待できます。 底値圏のナンピンはメリットも多い 一般的には、ナンピンは相場急変の際に損失を被る可能性があり、リスクが高いといわれています。 しかし、底値圏でナンピンすることによって、平均取得価格を有利にしておけば、買い増しもスムーズにでき、相場の急変にも耐性のある強いポジションを作れます。 やり方次第でむしろリスク回避につながるのですから、ナンピンはハイリスクであると頭から決めつけることなく、うまく活用していくことが大切です。

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【株式併合】を具体例で解説 「単元未満株」や「端株」の株主は株数調整で流動性を確保

2020年5月15日、みずほフィナンシャルグループ(8411)が株式併合をすると発表しました。 効力発生日は2020年10月1日です。 株式併合は、複数の株式を1株に併合することです。 株主側での手続き等はありませんが、保有株数が変更になるため株式併合後の保有株数をきちんと把握しておく必要があります。 株数によってはこれまでの議決権を失ったり、単元未満株や端株が発生したりするためです。 単元株未満株や端株には議決権がありません。 今回の記事では、みずほFGの併合を例として、株式併合について解説し株式併合の注意点を紹介します。 目次 株式併合とは何か 株式併合をみずほFGの事例で解説 企業が株式併合をするメリット 1. 管理コストが削減できる 2. 東証推奨の投資金額「5万円以上~50万円未満」に調整できる 株式併合で株主がすること 株式併合をみずほFGの事例で解説 【例1】 【例2】 【例3】 株数によっては流動性が悪くなる 株式併合とは何か 株式併合とは、複数株式を1株にすることで、株式分割の逆です。 株式併合をみずほFGの事例で解説 今回のみずほFGの場合には、10株を1株に併合します。 株式併合後の株価は10倍となるため、株式併合前後で資産価値は変わりません。 例えば、9月30日時点でみずほFGを1,000株保有していたとします。 9月30日の株価を120円と想定すると資産価値は12万円です。 10月1日になると、株式併合で保有株数が100株になります(1/10になります)。 そして、株価は1,200円(10倍)となり、資産価値は12万円です。 …

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ナンピンによる「底値圏でのポジション構築」で株価下落のリスク回避 具体的な数値で解説

前回の記事では、ナンピンによって平均取得価格を有利にしておくことで、その後の買い増しがスムーズになり、リスク回避にも役立つことを解説しました。 ナンピンによって構築されたポジションが、具体的にはどのくらいリスク回避に役立つのでしょうか。 具体的な数字を用いながら、リスクへの耐久性の強さを見ていきたいと思います。 【関連記事】:「ナンピン」はやり方次第でリスク回避に役立つ 2つの理由を解説 目次 ナンピンによるポジションの構築 買い増しの影響 ナンピンしない場合 ナンピンを損失回避に役立てる ナンピンによるポジションの構築 まず、ナンピンによって平均取得価格がどのように有利になるかを見ていきます。 2,500円~3000円を底値圏として1・3・5の比率でナンピンした場合に、平均取得価格は次のように変化していきます。 このナンピンによって、平均2,639円で900株を買うことができました。 2,500円が底値ですから平均取得価格は底値にかなり近い価格に下がっており、有利なポジションを構築できたことが分かります。 買い増しの影響 次に、このポジションが買い増しによってどのように変化していくかを見ていきます。 平均取得価格の上昇を抑えるためには、できるだけ低い株価で買い増していくことが大切です。 これを踏まえて、4回にわたって買い増した場合に、平均取得価格は次のように変化します。  株価が4,000円に達するまでに1,000株の買い増しを行い、平均取得価格は3,003円となりました。 ナンピン完了時の平均取得価格2,639円から400円以下の上昇に抑えることができ、現在の株価より1;000円も安いポジションとなっています。 1株当たり1,000円の含み益があるわけですから、相場が急変して株価が大きく下がったとしても容易に平均取得価格を割り込むことはなく、損失のリスクはかなり小さい状態といえます。 ナンピンしない場合 一方、ナンピンによって底値圏でポジションを固めていない場合には、買い増しによってどのような影響を受けるのでしょうか。 ナンピンを避けるということは、底値圏での逆張りを避けるということでもあります。 このため、多くの場合には、上昇トレンドが明らかになってから最初の買いに動き、買い増しによってポジションを大きくしていくことになります。 また、有利になっていないポジションからスタートするため、トレンドを確認しながらおっかなびっくり買い増していくケースが多く見られます。 したがって、平均取得価格は次のように変化していくことが多いです。 底値圏でポジションを固めていなかったので平均取得価格が上がりやすく、最終的な平均取得価格は3,667円となっています。 4,000円からの下落に耐えられる余地は400円以下であり、底値圏でナンピンした場合と比べて相場急変時の耐久性が弱いことが分かります。 ナンピンを損失回避に役立てる …

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【上物付き土地】リノベーション or 解体 迷ったら「住宅ローン減税」を使える基準を確認

「場所が気に入った土地に、建物が立っている。 リフォームすべきか解体して新築すべきか。 この場合は、住宅ローン減税が使えるかどうか。」 住宅ローン減税を使うためには、どのくらいの費用が必要かで比較しましょう。 新耐震基準の建物ならば、安価な費用で住宅ローン減税を使えますが、旧耐震基準の建物は、かなりの費用が必要です。 解体して新築も考えてください。 目次 場所は気に入っているけど、建物で悩ましい不動産 中古住宅でも使える「住宅ローン減税」 住宅ローン減税の適合基準 中古住宅における住宅ローン減税適合基準 耐震基準の適合に必要な費用の比較 耐震適合証明の費用 既存住宅売買瑕疵担保保険の費用 新耐震基準の既存住宅瑕疵担保保険適応が安価 場所は気に入っているけど、建物で悩ましい不動産 利便性がよい場所の不動産は、再開発が進んでいる 不動産の買手の中には、利便性の高い場所や、実家の近く、評判の良い学区など、特定のエリアで不動産を探す方がいます。 一方不動産の売手の中には、少子高齢化の影響で相続物件の売却が増えてきました。 このような状況で現況売りの案件である、建物付き住宅地の売却相談が増えています。 利便性のよい場所であれば需要もあります。 悩ましいのは、建物を壊して新築するか、古い建物を直すかの判断です。 中古物件をリノベーションすれば、新築よりお安くなります。 最近は中古建物の機能(住宅設備)だけでなく、用途間取りの変更までおこなう「リノベーション」も珍しくありません。 中古住宅でも使える「住宅ローン減税」 住宅購入者の9割が住宅ローンを利用し、住宅ローン減税を利用しています。 耐震等の一定要件を満たしている中古住宅も、住宅ローンを利用できます。 気に入った場所の建物を再利用するか、解体して建て替えるか。 「この建物は、住宅ローン減税を利用できる建物なのか」どうかを、判断基準とすることを提案します。 建物の建築確認通知書を見てみましょう。 …

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「中古マンション購入」の落とし穴 ハイリスク物件の特徴、契約前に必ず確認すべきこと

中古マンションを購入する際には、管理費・修繕積立金などの滞納がないか、契約前に確認しましょう。 滞納がある物件の購入を検討しているのであれば、固定資産税やライフライン、室内の設備についても詳細に確認してください。 こちらにも対応や不備がある可能性が高いからです。 管理費の滞納物件は、それ以外にもハイリスクです。 契約前に必ず確認したうえで購入を検討してください。 目次 滞納情報に注意 管理費・修繕積立金 固定資産税 ライフライン 修繕費 管理費に滞納があるかを必ず確認 滞納情報に注意 中古マンションの売買と新築マンション売買との違いは、中古マンションを買う場合においては前所有者(売主)の権利義務、設備などを諸々引き継ぐということです。 中古マンション契約時には、管理費・修繕積立金や固定資産税の精算を見落とさない ように注意しください。 管理費・修繕積立金の100万円単位の滞納も珍しくありません。 滞納が解消されないまま売買された場合には、買主が滞納金を請求されます。 契約前に必ず滞納の有無を確認してください。 また、管理費・修繕積立金の滞納がある売主は、他の引継においても不備(滞納)がある可能性が高いと言えますので要注意です。 管理費・修繕積立金 分譲マンションの所有者は、管理費・修繕積立金を引き落としや振込等で毎月管理組合に収めます。 管理費・修繕積立金は、売買前日までは売主、売買日から買主が日割り計算分を負担します。 管理費・修繕積立金の滞納の有無については、管理組合に照会します。 滞納がある場合には、売買前までに解消するのが基本です。 もし、買主が滞納を解消する場合には、その金額が契約の売価から差引かれます。 管理費の滞納を解決せずに売買されると、買主も請求されることになります。 買主が滞納したわけではなくても、特定継承人に当たる買主は、売主と同時に請求されます。 (先取特権)第七条 区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する。管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権についても、同様とする。2 前項の先取特権は、優先権の順位及び効力については、共益費用の先取特権とみなす。3 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三百十九条の規定は、第一項の先取特権に準用する。(特定承継人の責任)第八条 前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる。 引用元:e-Gov …

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銀行員が忠告 コロナ支援「無利子無担保」借りるときの2つの対策

コロナウイルスの感染拡大に対する、政府の緊急経済対策の正式名称は 「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策~国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ」 というものです。 参照:内閣府ホームページ(pdf) 記事作成のために内閣府ホームページを見ましたが、概要をまとめたはずの文章は正直なにをいっているのかわからない、むずかしいものでした。 目次 新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策とは 緊急経済対策の概要 実質無利子について(公的融資、民間融資共通) 金融円滑化法 今と昔の類似点 金融円滑化法の「そのあと」 コロナウイルスの緊急経済対策はダメなのか 対策1:「事業資金特別融資」を全額使わない 対策2:ローンのリスケでも、少しは残す 返すことを忘れなてはいけない 緊急経済策は「麻薬に似てる」 新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策とは 事業をしている会社や個人事業主に対する対策もあります。 主な対策は以下の通りです。 1. 新型コロナウイルス感染症に関連する特別貸付の新設(公的融資) 2. 上記及び対象貸付の実質無利子・無担保化(公的融資) 3. 信用保証協会貸付の保証料減免及び実質無利子・無担保化(民間融資) *2020年4月16日現在 参照:財務省、経済産業省作成パンフレット「新型コロナウイルス感染症の 影響を受けている事業者の皆様へ(pdf)」 緊急経済対策の概要 …

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不況下で上昇する「住宅ローン金利」 税収悪化見込みから、国債発行額が膨れ上がる懸念が原因か

住宅ローンの全期間固定金利は、長期金利(10年物国債)や超長期金利(30年物国債)の利回りが参考指標となります。 通常、景気が悪くなると株が売られ、安全資産とされる債券(国債)が買われるので、利回りが下がり、全期間固定金利も低下します。 当初はそのような見方が支配的でしたが、新型コロナウイルスによる感染拡大で市場はパニックに陥り、通常とは異なる動きとなりました。 今回は、この流れを概観するとともに、有事に起きうる、不況下での金利上昇リスクについても解説していきたいと思います。 目次 金利上昇は「市場参加者が現金化を急いだ」ため 市場が落ち着いた所に「財政悪化懸念」 コロナが落ち着くまで「金利は横ばい」推移か 金利上昇は「市場参加者が現金化を急いだ」ため 新型コロナウイルスによる感染拡大は瞬く間に世界中に広がり、世界の市場が一時パニック状態となりました。 そして、市場参加者は一斉に株を売り現金化を進めましたが、同時に債券や金も売られる異常事態となりました。 ここで大切なのは、この局面においては安全資産とされる債券も売られてしまったため、相対的に利回りが上昇、全期間固定金利も逆に上昇してしまった訳です。 市場が落ち着いた所に「財政悪化懸念」 では市場が落ち着いた後は、安全資産の債券が買われ、相対的に利回りが低下、全期間固定金利も低下したのでしょうか。 ここで厄介なのが、世界各国が新型コロナウイルスによる経済活動へのダメージを最小限に抑えるため、莫大な財政支出を伴う経済対策を打ち出したことです。 日本においても財政支出39兆円、事業規模108兆円の経済対策が打ち出されましたが、財政支出を賄うのは大半が赤字国債です。 そうすると、今まで市場が織り込んでいた以上に国債が発行されるため、日本の財政がさらに悪化するという懸念が広がり、今までのように積極的に国債を買えなくなります。 特に今後数年は、日本の税収も大幅な悪化が見込まれるため、国債発行額がさらに膨れ上がるという懸念が広がり、全期間固定金利は低下しにくくなっています。 コロナが落ち着くまで「金利は横ばい」推移か このように見ていくと、通常であれば金利が低下する局面であっても、事態が深刻すぎると逆に金利が上昇するリスクがあることがわかります。 最近の債券市場の動向を見ていると、追加発行される赤字国債についても織り込み始めたようですが、積極的に債券を買って長期金利がマイナスになるにはまだ時間がかかりそうです。 今後の新型コロナウイルスの感染拡大次第ですが、当面は長期金利もゼロ%近辺で推移し、全期間固定金利も横ばい推移する可能性が高いと考えています。

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